お花、お花、お花が咲いた。
綺麗に咲いたお花を、大好きなあなたに贈りましょう。
いいえ、いいえ、
どうかそのお花を摘まないで。
お花の横にはつぼみがひとつ。
お花に寄り添い、見上げています。
つぼみは明日、お花になるかもしれません。
お母さんが居なければ、
つぼみはどうしてお花になれましょう。
本当に綺麗なお花。
増やしてあげましょう。
この世界にもうひとつ、
これと同じ綺麗なお花を
明日咲かせて上げましょう。
なんとなく浮かんだ風景。お花をみつけると、手が伸びて、でも摘もうとは思わなくてただ、そのひんやりとした花びらに触れてみたいだけ。そして、綺麗ね、って言ってあげたいだけ。そうして、そのお花の横にはまだちいさなつぼちゃんがお母さんに寄り添うようにひとつ。明日その花びらをひらくのかもしれない。お母さんを見ながら、こんなふうに咲けますようにって思っているように見える。お花を摘むのは、次のつぼみが咲いてからにしようって。
ちなみに、お花は終わったときに摘んで上げるとそれから沢山つぼみをつけるんですよ。
昨日、今日は、麗しの姫方が京都で逢瀬をたのしまれてあらしゃいます。その麗しいお姿に、赤く染まるのを忘れていた山の木々も、その葉を赤く染めたことでしょう~。次は私もぜひともご一緒に、ちんとんしゃんと、練り歩きとうござりまする~。